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市民が守る建築文化

  • 執筆者の写真: ogaruchacco
    ogaruchacco
  • 2017年11月7日
  • 読了時間: 2分

お隣の鹿角市に11月3日、新しい歴史民族資料館がオープンしたので、今まで行きそびれていた旧関善酒店にも行ってみた。

歴史民族資料館は大正5年、大正天皇の即位を記念して、県が花輪町の武家屋敷通りに建築した「旧鹿角郡公会堂」を改修したもの。酒造りの樽や農機具、鉱山の道具等の民族資料約2000点を所蔵し、約200点を展示している。特別展示室では改修工事の模様、曵屋でジャッキアップして基礎を作り直す写真等展示している。

関善酒店は1856年(安政2年)創業の造り酒屋で、花輪大火で焼失後、1905年(明治38年)に再建された。1983年(昭和58年)に廃業となり、県道の拡張により2004年(平成16年)に曳屋保存された。当初鹿角市に寄贈を打診したが断られ、特定非営利活動法人関善賑わい屋敷が買取り、その活用と維持管理を行っている。市が受けていれば無償譲渡で税金もかからないが、NPOでは信用されず、1千万と不動産取得税、固定資産税等がかかり、募金だけでは足りず苦労したそうだ。

鹿角はかつて鉱山の街として栄え、全国から人が集まった。とりわけ大阪商人がゴールドラッシュをビジネスチャンスに多くやってきた(関家の嫁も大阪から来た)ので京風の町家建築様式が持ち込まれ、雪国には珍しく平入のつくりに「こみせ」という軒下空間がつき、かつては1キロに渡って続いていたらしい。「こもせ」と紹介されているサイトもあり、「コモッセ」はここから来ているのかな?内部の吹き抜けは商家最大級といわれ、一階の帳場から2階の居住スペースへ、家全体に声が通るコミュニケーションの意図があったようだ。二階の亭主の部屋からは一階の欄間を透かして庭が見えるようになっている。

障子の造りや欄間の意匠も面白い。昔のタイプライターや電話、そろばんが組み込まれた帳場机など家具、衣類等の展示もあり、「百年名家」で取り上げられてもおかしくない内容だ。入場料¥500で案内付、¥500以上の話はしてくれる。こどもと一緒だったので聞きたいことを全部聞けなかったのが心残り。子どもが大きくなったらまた来よう。


 
 
 

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